わたしを信じて救われよ
私は、遠くを目をこらして見ている。
まだ夜が明けないわ。よく見えないの。
でも、少しずつ時間の流れとともに、かすかに光が見えた。わずかだけど―。
あぁ、夜明けが好きよ。早く夜が明けないかしら。
光が好き。光が大好き。朝をくださった神さま、あなたが大好きです。
主よ、本当にありがとうございます。
すると、真っ黒い大きな鳥がバサバサと翼を広げて襲ってきた。
鋭い口ばし。私をめがけて。
でも、この大きな口ばしは一体何なのかしら。鋭い剣のようにとがっていて。
「邪魔な娘!邪魔な娘!!」そう聞こえてくる。
「愚か者よ。祈りによって、我らの闇の働きを常に妨害し、
人々のたましいを滅びに向かわせまいと常にひざまずき、
とりなす働きは、我らの敵、あのイエスに従う愚かな働きだ。
この日本は、我らの支配下にある。時代は常に我らが導き、暗闇の時代だ。
何故そこに灯をともそうとするのか。
イエスの光をもって、とりなしなどするのか。バカ娘!!愚か者!おまえなど死んでしまえ!!
闇の力が強く働くこの地で、我らの敵は、おまえたちクリスチャン。
その中でも、本気で主に従おうと心を決めている者達だけだ。
バカ者よ。バカ娘よ。おまえなど滅びるがよい。死んでしまえ。」
主よ!!
祈れば祈るほど、日々攻撃はさらに厳しくなり、強くなり
あなたが助けてくださらなければ生きる事も出来ません。
主よ!お助けください。
戦ってこけた私の上に、透明な膜が現れました。
あぁ―、助かった―と思った瞬間、地から手がズボッと2本現れて私の足をつかみ、地の中へ引きずり込もうとしました。
「イヤ――ッ!!イェスの血!!イェスの血!!主よ!!助けてください!!」
手は引っ込みましたが、透明な膜の向こう、私のすぐそばに黒いマントをつけた背の高い女が立って、冷たい目で―
いいえ、凍りつくような敵意のまなざしで、私を見据えています。
「おまえか。我らの働きを邪魔する、敵の働き人は。
まだほんの幼い力のない者だと言うのに何故、これほどつぶすのに手こずるのか―。」
探るように私を見続け、ある弱点を見つけました。
「フフッ―、これなら、この方法なら落とせよう。」 姿が消えました。
不気味な静けさが漂い、やがて1人の老婆が現れました。
――この人……、人間じゃないわ。姿はお婆さん、でも――違う!透明な膜のそばまでやって来て、急に倒れ込みました。
お腹を押さえて
「あいたたた……。あぁ、持病が出たよ。誰か!痛い!痛い!苦しい!
あんた!ひどい娘だね。こんなに苦しんでいる年寄りを放っておいて
黙って見てるだけなんて。
あんた、人間じゃないね。早くそこから出て来て、助けるべきじゃないかい?!」
さんざん暴れて、私を責めます。
そのうち、1人、2人、3人…5人、何人もの人々が集まって来て
そのお婆さんを助けました。
いっせいに皆で私を見つめ、暴言を吐きます。
「なんて女だ。年寄りが目の前で苦しんでいるのに、手も出さず、何もせず、黙って見ているだけとは。あれでもクリスチャンか!!
クリスチャンのくせに!!クリスチャンなんて言って、嘘だろう。
言ってる事とやってる事が違うじゃないか!」さんざん、罵りました。
そこへ今度は霊柩車がやって来て、止まりました。
「見よ。このお婆さんは死んだ。おまえのせいだ。おまえが見殺しにしたんだ。
おまえは助かる命を、みすみす見殺しにしたんだから、おまえは殺人者だ。」
彼らは喪服姿になり、いっせいに透明な膜を壊しにかかりました。
「滅ぼせ。滅ぼせ。この娘だけではなく、主のために命をかけて働く者どもを。主のために命を捨てた愚か者どもは、1人残らずだ。」
「イェスさま――!!」ただ天を仰いで、祈り始めました。
私の罪をお赦しください。主よ、私の罪を。
あなたを悲しませている全ての罪を―。あぁ主よ、私をお赦しください。
ここに私を襲いに来た者どもが、すべてサタンである事を知っております。
でも主よ―。
まず、あなたを悲しませている私のすべての罪、咎についてお詫びしたいのです。
お赦しを。お赦しを。主よ。あなたを十字架にかける程の私の罪の深さを――。
私は、尊いイェスさまを十字架につけた極悪人ですから、どうか、どうか、私の罪を赦してください…………。
しばらくすると、あれほど騒がしかったサタンが消えました。
夜が明けて光が満ちました。
明るい光、やさしい輝き、
――そこには、主がおられました。膜はスゥ―ッと消えていきました。
主よ……。近づいて、ひざまづきました。わが主よ……。
主のお姿を見た途端に、胸がいっぱいになって感動しました。
主よ。あなたがいてくださるだけで、どんなに私たちクリスチャンは幸せでしょう。
あなたは今も生きておられ私たちを愛し、世をあわれんでいてくださいますから 本当に感謝致します。
(娘よ。人はあなたの事を、あれこれと噂しよう。
主の声を聞けるはずがない。そんな人間はいない。
たとえいても特別な者だけであって、普通の人間では有り得ない事だ。
どうせ、これも作りもの。うまく考え出した作り話にすぎないと。
娘よ。人はあなたがわたしのために、どんなにひざまづいて とりなしの働きをしているのか知らないものだ。
それは隠れていて、人々には見えない事である。
しかし、あなたの身内の者はそれを見て知り、あなたの体を心配している―。
あなたが何も語らなくても、見て知っているのだ。
わたしのために犠牲を喜んで払う者は、わたしを知り、愛して仕えている者だ。
決して口先だけの言葉だけではなく、父の御心を知り、その通りにしたいと 心を尽くし、思いを尽くし、力を尽くし、精神を尽くして仕える者である。
口先だけの者はわたしのしもべではない。
マタイの福音書に書いてあるように、羊と山羊を分ける時が近づいてきている。
――終わりの時代だ。
わたしを本当に愛して仕えるしもべと、そうでない者の区別は
人には分からなくても、わたしには分かる。
ともしびを持った10人の娘たち〜そのたとえの通りに〜
油を準備した賢い娘たち5人と、油を準備しなかった愚かな5人の娘たち――
わたしが彼らを、より分ける時が近づいてきている。
――今は、終わりの時代なのだ。すべての民よ、目をさますがよい。今はたましいが寝ているべき時ではないからだ。
日々世界中で起こるさまざまな出来事を見ても、聞いても、悟る事が出来る。
今は終わりの時代だと。
わたしは、誰が滅びるのも望まない主。
失われたたましいを探して、何処までもたずね歩く主―見つけ出す主である。
1人の失われたたましいは、何ものよりも高価でかけがえのないものだ。
その価値は、はかり知れない。
祈りの娘よ。
あなたは、これらの滅びに向かっているたましいの為に
これからも続いて御前にひざまづき祈りなさい。
あなたのとりなしの祈りは、わが御前にあり、日々ささげられる香り高き香のようだ。
常に労苦の祈りが、涙とともにささげられている。
たましいを愛する心を あなたの中に、あわれむ心を 祈り手の中に、
注ぎ込むのはわたしの働きによる。
―わたしを信じて救われよ―
地獄の火から、決して消えない炎からたましいを救い出す者に、 あなたがたクリスチャンはなりなさい。
自分の事だけではなく他の人の事もかえりみて、とりなす者になりなさい。あわれむ者に愛する者に、変わりなさい。
口先だけのクリスチャンではなく、熱い心でたましいを愛し、導く者に 変わっていきなさい。
<黙示録3:1〜6>
また、サルデスにある教会の御使いに書き送れ。
『神の七つの御霊、および七つの星を持つ方がこう言われる。
「わたしは、あなたの行いを知っている。あなたは、生きているとされているが、実は死んでいる。
目をさましなさい。そして死にかけているほかの人たちを力づけなさい。
わたしは、あなたの行いが、わたしの神の御前に全うされたとは見ていない。
だから、あなたがどのように受け、また聞いたのかを思い出しなさい。
それを堅く守り、また悔い改めなさい。
もし、目をさまさなければ、わたしは盗人のように来る。
あなたには、わたしがいつあなたのところに来るか、決して分からない。
しかし、サルデスには、その衣を汚さなかった者が幾人かいる。
彼らは白い衣を着て、わたしとともに歩む。彼らはそれにふさわしい者だからである。
勝利を得る者は、このように白い衣を着せられる。
そして、わたしは、彼の名をいのちの書から消すような事は、決してしない。
わたしは彼の名をわたしの父の御前と御使いたちの前で言い表す。
耳のある者は御霊が諸教会に言われることを聞きなさい。」』